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2006年1月30日 (月)

新時代の展望

 関東大震災前後と阪神淡路大震災前後の状況は非常に似ている。
 大戦景気(1915~1918)-バブル景気(1987~1990)
 戦後恐慌(1920)-バブル崩壊(1991~)
 関東大震災(1923)-阪神淡路大震災(1995)
 金融恐慌(1927)-金融危機(1997)
 世界恐慌(1930~)-ITバブル崩壊(2000)
 ただし、各国の基礎体力が昭和初期ほど脆弱ではないので、恐慌には至っていないと思う。

 また、交通網とインターネット網を結びつけると分かりやすい。
 鉄道-ブロードバンド
 自動車-無線(携帯端末)
 交通網ではヒトやモノを運ぶが、インターネット網ではデータを運ぶ。
 ライブドアや楽天の社長はテレビ局を買収するときに「テレビとインターネットの融合」という曖昧模糊な言葉を使用していたが、インターネット網で配達する映像データがほしいだけである。テレビ局を買収すると、グループ企業が持っている著作権を獲得できる。
 下世話な話で例えると、デリヘルをやっている企業主が「かわいいけどお金のかからないデリヘル嬢」をほしがっているにすぎない。

 それに対して、ソフトバンクやUSENは鉄道会社のようなことを行っている。
 ソフトバンクはYahoo!JAPANを持っていた。鉄道会社で言えば、テーマパークを持っていたことになる。そこで鉄道をひいた。それがYahoo!BBである。
 USENは光ファイバー網を持っていた。鉄道はすでにひかれていたことになる。GyaOはその鉄道を利用して映像ソフトを運ぶことを選択したと言える。しかも、テレビと同じ方式で「放送」をインターネットで行ったわけである。USENは最もテレビとインターネットの融合を意識した企業であろう。
 ソフトバンクがそれに追随してインターネットテレビをはじめた。今年は「テレビとインターネットの融合」を多くの日本人が実感することになるだろう。

 それに対してアップルは、「放送」ではなく「配達」を選択している。iTunes Music Store(iTMS)で音楽を販売して、Podcast(ポッドキャスト)で音声を無料配達している。
 今後、音楽・音声ソフトから映像ソフトへの移行が進展することが予想される。そうなると、インターネットテレビVSポッドキャストという構図が現れることになる。録画を考えるとポッドキャストが有利だが、映像配給会社はインターネットテレビの方がコピーのリスクを抑えられると考えるだろう。映像配給会社の動向が鍵を握っていると言える。

 ソニーは利便性の向上と著作権の保護に挟まれて苦しんでいる。その間隙をアップルにつかれたと言える。
 携帯音楽端末から携帯映像端末に舞台を移し、アップルとソニーが競争することになる。ソニーが勝利をおさめるには、どこまで利便性を向上できるかにかかっている。音楽と同様に著作権に縛られるようだと復活は見えてこない。

 ソフトバンクが携帯事業をはじめる理由は、鉄道だけでなく自動車も支配したいからである。
 インターネット網では相互乗り入れが可能であるという部分が交通網と異なる。鉄道会社が鉄道に加えてバスを走らせる以上に、ブロードバンドと携帯電話は相性がよい。
 次世代携帯電話では動画配信が可能だろう。そのときにソフトバンクがどのような映像配信の仕組みをつくるのか注目したい。

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