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2018年5月14日 (月)

感想:誤解だらけの人工知能

 自分の専門分野を「教養」とか「常識」とか言ってしまう本が嫌いです(笑)。ちょっとイラッとしていまします。


●感想:誤解だらけの人工知能

 久々にクリティカルヒットした本でした。
 私がモヤモヤしていたところを的確に突いています。

 そもそも「人工知能」がバズワードすぎるんですよね。だから、非常にわかりにくい。人によって捉え方が違いすぎる。
 「2018年現時点では、人工知能とはディープラーニングである」と言い切れる本書は明快です。

 データ分析も人工知能っぽく振る舞えたりするじゃないですか? 一昔前の「ルールベースの人工知能」も人工知能ですし、将来的な「強い人工知能」も人工知能。こんな状況では何が人工知能なのかわかりませんよね。

 「現時点では人工知能とはディープラーニングである」という言い切りは正しいように思います。それ以外は、「ルールベースの人工知能」とか「強い人工知能」などのように修飾する言葉が必要です。

 本書の優れている点はいくつかあります。
 最も優れているのは、人工知能についてわかりやすく具体的に書かれていることでしょう。わかりやすいけど抽象的な本と技術的に難しい具体的な本はあります。しかし、わかりやすくて具体的な本が非常に少ない。ここに着目して書かれているのが素晴らしいです。

 次に、ディープラーニングの得意なことと苦手なことがバランス良く書かれているのが素晴らしいです。バランスが悪い本が多いと思うんですよね。
 得意なことは、「特徴の捉え方がうまい」「特徴量の多い高次元のデータを扱える」「過学習を起こさない」「既存の手法と組み合わせられる柔軟性がある」です。
 苦手なことは、「データとして表現できないものを人間のように読み取れない」「意味を理解できない」「名詞は認識できるが動詞を理解できない」「判断の理由を提示できない」です。

 人工知能にとってディープラーニングは「目の獲得」であるとしている点についても、私は同調します。ディープラーニングは画像に強いという印象があります。画像は視覚情報です。従って、ディープラーニングによる画像の分類手法を「目の獲得」と表現することは的を射ているように思います。

 もうひとつ初耳だったのが、人工知能のデータ管理としてブロックチェーンを使用できることと、ブロックチェーンの分野では日本が最先端を走っているということですね。やはりブロックチェーンも知る必要があるんだなと思い知らされました。

 最後に、「ベーシックインカム」と「信用社会」についての言及があることが素晴らしいです。
 特に、人工知能を語るうえで「ベーシックインカム」は避けられないと思うんですよね。人工知能が仕事を奪うわけですから。
 機械化によってブルーカラーの仕事が奪われましたが、人工知能によってホワイトカラーの仕事が奪われるわけです。
 そうなると働かない社会を構築する必要が生まれます。そのとき登場するのが「ベーシックインカム」なんですけど、恐らく日本だと難しいよなあと考えています。「働かざる者、食うべからず」の国ですもの。

 日本では「ベーシックインカム」が導入されない予想に立つと、人工知能を勉強して、人工知能を作る側にまわるのが利口なのかなあと思っています。


○感想:壬申の乱と関ヶ原の戦い

 呉座勇一さんの『応仁の乱』への言及が多く、呉座さんのことを快く思っていないようです(笑)。
 それでも、『応仁の乱』よりも楽しく読めました。『応仁の乱』はちょっとわかりにくかったです。
 本書では戦術上の勝利条件が示されているのが非常にわかりやすかったです。目的を達成できたら勝ちで、達成できなかったら負け。
 江戸幕府の成立を1600年とすべきだという主張は、鎌倉幕府や室町幕府を考えるとその通りのように思います。

 関東関西の関所の位置が江戸時代に変わった(中心地が東に移った)という主張が面白かったです。鎌倉時代でも鎌倉は田舎と見られていたんだろうなあ。

第3期叡王戦 決勝七番勝負 第2局 観戦エッセイ

 叡王戦第2局の観戦エッセイです。
 将棋とサッカーって相性が良いのかな? サッカー用語の例えが非常にわかりやすいように思いました。(野球で例えるよりもずっとわかりやすい)
 深浦九段はサッカーも詳しいのですね。深浦九段の例えが秀逸なのかもしれません。

 将棋を知らない人の観戦エッセイということで、棋士の振る舞いを知りました。高見六段が自陣と敵陣をじっと見比べているところなどは、鈴木さんならではの着眼点だと思います。本人も初めて気付いたんじゃないかな?

○雑感

 叡王戦第3局は千日手でした。金井六段が優勢だったのですけど、千日手を選択したらしいです。秒読みの魔力なのでしょうか?
 指し直し局では高見六段が勝利。三連勝となってしまいました。金井六段としては悔いが残る対局だったのではないかと思います。
 三連敗後の四連勝という奇跡が起きるのかに注目したいです。

 心理学を学習しようと思ったのですが、想像以上に難しいです。ちょっと休憩しようかなあ? もうちょっと背景を知ってから学習した方が良さそうです。知らないことが多すぎますね。

 将棋を見ながら人工知能を学習していると、将棋ソフトを作りたくなってきます(笑)。もしくは、シャドウバースをやりながら人工知能を学習していると、カードゲームを作りたくなる。
 これまでのパターンで言えば結局作りません。途中で飽きるんですよね。
 いずれ人工知能を本格的に学習したいのですが、何か手軽に扱えるテーマがないものかなあと探しています。

 最近アニメを見れていないので、過去のアニメから消化していこうと思います。何を見るかなあ?

 キズナアイさんの声優は春日望さんではないかという疑惑があります。斎藤桃子さんではないということなのかな?

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