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2018年6月 6日 (水)

藤井聡太七段「強すぎる」衝撃の一手

 ディープラーニングの勉強を続けています。畳み込みニューラルネットワークとは何じゃろ?


藤井聡太七段「強すぎる」衝撃の一手 AIは悪手と評価の読み筋で勝利

 むしろ、先手石田五段の最善手とされていた一手が、終わってみたら悪手だったという衝撃ではないかと思います。
 多くの将棋ソフトが最善手としていた手順が、藤井七段によって否定されました。

 本局は石田五段が先手で、藤井七段が後手でした。

 本局で藤井七段は、夕食休憩を挟んで、1時間を超える長考に沈みます。そして打たれた手が「△7六歩」。金の頭に歩を打つ手でした。
 この長考でその先の展開のかなりの部分を読んだのだと想像します。
 石田五段は歩を取らずに「▲6四歩」と指すのですが、この一手が敗着手だったようです。しかし、対局中はAIが示した最善手でした。つまり、AIの最善手が悪手になったわけです。

 藤井七段はインタビューで、この「▲6四歩」のあとにその後の手順を着想したようなことを言っていますが、長考の時間から考えて「△7六歩」を打つときには想定していたと思われます。

 ▲6四歩のあと、△同銀▲6三歩△同金と進むわけですが、この同金が毒饅頭でした。「▲7二銀」と7二に銀を打つと、飛車と金の両取りとなります。先手は銀を持っていませんが、「▲2二と」で銀を確保できます。その後は、△4八歩成に▲7二銀と進みます。
 「▲7二銀が有効で、△6三同金はないだろう」というのが控室の棋士の見立てだったようです。藤井七段が△6三同金と指したことで、「先手が優勢になった」という声も上がったようです。

 ところが、藤井七段の読みは深かった。
 このとき、藤井七段は次の2点を読み切っていたようなのです。そのための長考だったと考えられます。

①後手玉(藤井七段の玉)は、飛車を渡しても詰まない
②藤井七段が飛車を切れば、その後「詰めろ」を続けられる

 「詰めろ」が続くと、先手は玉を逃がすのに精一杯となり、両取りの金を取れません。
 ▲7二銀のあと、△8六飛(詰めろ)▲8七歩△7六飛(詰めろ)▲7七歩と進みます。そして、伝説の「△7七同飛成」です。この手も当然「詰めろ」なので、先手は▲同金と応じるわけですが、△8五桂から詰めろが続くわけです。
 なぜ、この手(△7七同飛成)を多くの棋士が読めなかったのか? それは、飛車と歩の交換だからでしょう(笑)。飛車はいらないから歩をくれという手なのです。

 「詰めろ」よりも「即詰み」の方が一手早いので、後手玉(藤井七段の玉)に「即詰み」があれば藤井七段の負けとなります。しかし、ここで「①後手玉(藤井七段の玉)は、飛車を渡しても詰まない」が機能します。つまり、「即詰み」はないわけです。藤井七段の「詰めろ」の方が強い。速い。

 「どちらが早く相手玉を詰ませるか?」──これを棋界では「速度」と言っているようです。「速度勝負」などと使われているようです。

 「△7七同飛成」のあと、藤井七段が一方的に「詰めろ」をかけ続けます。「②藤井七段が飛車を切れば、その後「詰めろ」を続けられる」ですね。最後、後手玉(藤井七段の玉)に「詰めろ」がかかってしまいますが、それは読み切り。まるで詰将棋のように、先手玉を「即詰み」に討ち取ってしまったわけです。
 ▲7二銀は、結局金を取れませんでした。両取りの手なのに、一切機能しなかったのです。

 「△7七同飛成」の衝撃が棋界を駆け巡っているようです。多くの棋士が読めなかった手を指した藤井七段。AIの読み筋を超越した藤井七段。本当に勝ち方に華がありますね。


挑戦者の豊島八段、羽生棋聖に先勝 棋聖戦第1局、初タイトルへ好発進

 ついに豊島八段がタイトルを獲得するかもしれません。
 しかし、羽生竜王はこのところ連敗続きです。羽生竜王が弱くなったのは太ったからかもなあと思えてしまいます。太ると脳の機能が落ちるのだろうと予想します。痩せたら強さを取り戻せるのかもしれません。
 羽生竜王と藤井七段のタイトル戦を見たいので、羽生竜王にはあと数年は強くあってほしいものです。

 羽生竜王は現在三割竜王らしいです。現実さんがフィクションに追いついてしまいました。こんなものまで追いつかなくてもよいのでしょうけど。

ひっそり成長「合成声優」ヒカリちゃん(21) 「声優さんの仕事を代替したい」――VoiceText開発者の挑戦

 これだけ機械がしゃべるようになると、「合成声優」が必要になってくるのもわかります。だいぶ自然な発声となっているようで驚きます。サポートセンターが人工知能+合成声優になる時代が、もうすぐやってくるのかもしれません。

○雑感

 冒頭に書いたようにディープラーニングを勉強中です。将棋ソフトを作りたいけど、案を思いつくたびに問題点が浮上して、どうしていいものかなあというところです。AI開発者は天才ですね。
 まずは評価値や評価関数をどのように設計するかなあという検討からですかね。そこでディープラーニングを使ってみたいです。
 そのためにはディープラーニングの仕組みを深く理解する必要がありそうです。まずは、RGBの画像をどうやって学習しているのかというところになるんですよね。二次元配列から三次元配列になるところまではわかりました。将棋でも三次元配列が必要なのかなあと何となく考えています。

 詰将棋の有用性は様々な言及があるようですが、様々な将棋を見ていて、「詰めろ将棋」は有用ではないかと思うようになりました。実戦例から、「詰めろ」の手を見つけていくの。
 速度計算が重要ということは、「詰み」の一手前、その一手前が重要ということなのかなあと思わずに入られません。詰みの一手前が「詰めろ」や「必至」(受けなしの詰めろだったはず)とすると、その練習は有用かなあと想像しています。

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